春になると底穴が開き水が流れ出す湖は、黄泉の国へ
続く門と先住民に信じられていた。
湖を聖地と崇める先住民と開拓時代の入植者たちが
共存し合い、暮らしていた。
1943年に設立されたロストレイク研究所を中心に街は
発展を遂げ、最盛期には人口10万人を超える大都市へ
と栄えた。
だが、2004年のロストレイク事件により、人々は
街から姿を消す。
ゴーストタウンと化した現在でも、
街に住む人がいる。
それは人である。
そして、人ではない何かも……。
街は呼吸を始め、死を内包する。